クッキーの話
世界で一番クッキーが好き
最期の晩餐もクッキーをお腹いっぱい食べたい
そんなわたしのクッキー好きは祖父に由来する
仙人みたいでかっこよかった祖父。
静かにお気に入りのものに囲まれて暮らしていた。
祖父の朝食は毎日決まって、
チョイスビスケット2枚とヤクルトと渋いお茶。
チョイスをお茶に浸して柔らかくして食べる。
じーっと見ていると、チョイスを一枚 細長い箱から出して、わたしに食べさせてくれた。
毎日ぶれずに飽きずに同じものを大切に食べている祖父がかっこよく見えた。
幼いわたしは、お茶に浸すよりそのまま食べる方が美味しいと思っていたけれど、
あの 食べ進めると長さが変わっていく黄色いステキな箱から出てくるチョイスは、
とても美味しかった。
わたしが大きくなったから⁈小さくなって個包装になったチョイスも、
今でも変わらない特別で大切な大好物。
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